南米原産の花韮の数株を植えてから10年。この時季だけ、その辺りだけは野原のようで。今では小さいながらも群生と言っても良さそうな。気の向くままに少しずつ増えていくさまは、本当に自然で在るがままを地で行く感がある。真っ白な花弁に、微かに薄く青紫の一筋が、清楚さを増して。取り立てて主張するでもなく、ただ静かに花開いている。最初は植えたものではあるけれども、時を経てすっかりここに定着しており、野の花と化している。馴染むというのは、ある程度の時間と条件が必要で、ひとの暮らしもまたそれに似ている。此花は毒を持っていて、食するとお腹を壊すとか。命を奪ってはいけない、そんな身勝手を許すまいとする。清楚の中に命がけの強さを内包している。
暖かくなってきたということか。

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